1/6ページ目 嗚呼…自分を納めたあの深い琥珀… しかめた目の中に納められるのはしょっちゅうだが、嗚呼…… それを使い恋文代わりに一句贈ってみたら顔を真っ赤に膨らせ紙吹雪を作られてしまった。 「さぁて、どうするかねぇ…」 成美からもらったヒントを元に考え込んではいるが楽しくてしょうがない。 死なないって云う条件は全く問題ない。戦のことなら大船、いや、もう島だ島。揺らぐ訳のない島に乗ったつもりでいてくれれば良い。まるごと護ってみせる。 問題は母親…か? 成美の零した『優しい人だった』が気になる。 何度かお目に掛かったが柔らかい物腰で、犬のように住み着き政宗に無礼を働きまくる自分でさえ疎む事なく話しかけてくれた。 『だった』という感じではないように思えたが… 何か溝があるのか政宗は余り接してはいないようだが、まだ何も知らない頃に母親の話を振った事があったが怒ったり嘆く素振りもなかった。 いや、しかしあのひねくれ者だ。簡単に読めそうもない。 親と言えば、父親は居ない。 人質になった父を敵もろとも撃ち殺たと噂を聞いたがとても信じがたい。 何だかんだ言っても子供の感情を持つ政宗にそんなこと出来るとは思えない。 初めは急死した父の代わり、伊達家を存続させるためにぎりぎり元服を済ませた政宗を当主に仕立て、裏で家督を狙う者にでも操られてるかと思ってたんだが。 噂の理由も立つ。 鬼子だと知らしめるためだと。 しかし政宗はちゃんと当主として務めているようだし、いっちょ前な野望も持っている。 まぁ、経験不足は経験不足だが。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
[編集] |